フト気が付いたのですが、いつからわたしはこういう人間になったんでしょうか。
こういう人間というのはですね、エート、ちょっと格好悪いので言いたくないのですが、「なんだかマヌケっぽい」というか。 溜息がでます。 仕事の電話がかかってきて引き受けるにはちょっと時間がよめなくて窓から空を見ながら「んーとんーと」と言ってるうちに「んーとんーと」と言うことに気をとられてスケジュールのことも何も考えていなかったことにハッと気がつきます。 アホかーーーーっ! 編集部の方はわたしの「んーとんーと」を無駄に聞かされているわけです。
カレンダーを見ても1週間後の自分がなにをしているかどの仕事が終わっているかを考える前にたとえば12という数字をただ見ている。それが「じゅうに」という数字であるという認識なんかはしていなくてただの「12」という形として見ている。隣は13で下は19だ。 アホかーーーーーっ! 涙がでます。 なんだかね、わたしはもうすこし生きることにテキパキしていたことだってあったような気がするんです。もっともっと生活に強欲でぎらぎらしていたことがあったような気がするんですよ。もっともっともっと乱暴でいただけない日々ではあったけどマエムキなくらしをしていたような気がするんですよ。 たしかに、いまだっていただけない。 そういういただけなさとマヌケないただけなさとどっちがいいかと言われると、正直わたしとしてはマヌケに甘んじるカクゴではあるのです。むしろマヌケめざして精進してきたというか。でもね、なんだか今のように本格的なマヌケ前のほうが生きるには向いてたかなあ、とちょっと思ったりもします。 しかし本当にいつからこういう人間になったんですかね。ちょっと付き合いの長いひとたちに聞いてみようと思う桜の花の下でした。 (これが年をとるということなんでしょうか、とかそういうオチをつけるつもりはないんですよ、あいにく。)
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