まったくしらない人や、メールだけで親しくなった人や、すごく懐かしい人や、普段よくあう人や、いろんな人からいろんなメールがきます。うれしい内容だったり、何かを訊ねられたり、近況だったり。

それで返事を出したり、質問に答えたりするわけですが、そうすると「忙しいのにわざわざ」という内容の返事を頂いたりします。
この文章を読んでいるあなたも、そう書いてくれたことがあるかもしれないね。

たぶん、みんなわたしのこのHPの日記を見てくれていて、わたしが仕事ばかりしているので忙しいんだろうなあと思ってくれているんだろうな。
 「忙しいのにわざわざ」と気を遣って言って下さる。
しってる人もしらない人も言って下さる。

やさしくしてくれて、ありがとう。

でもわたしはへそ曲がりのせいか、「忙しいのにすいません」を読むと、かなしーいきぶんになるのだよな。

わたしはあんまり自分の仕事が忙しいとは思ってないです。だからだろうな。

忙しいってどういうことなんだろう。
 

あなたに返事を書きたいから返事を書いているんであって、時間を無理に捻出して書いてるわけじゃない。確かに毎日なにかの締め切りがあったりするけど、描いても描いても終わらなかったりする日もあるけども、わたしはそんな、やさしくしてもらえるほど忙しくはないです。

描けているときはばんばん描いて、関係ない絵も描いて、描けないと散歩してボーとして床を拭いたり着替えたりめそめそ泣いたりしている。描けているときでもやりたいことがあれば、それをする。それもする。メールを書いたり、豆を煮たり、ショックウエーブを作ったり。
そうしたいからそうしている。

忙しいっていうのは「心が亡くなる」っていう字ですよ。心が亡くなるっていうのはたぶん、自分がなくなってしまうっていうことなんでないかな。自分のやりたいことが好き勝手に出来なくなることでないかな。
 

わたしは自分のことしかしてないから、いつも忙しくない。
むしろ、自分がなくならないから、自分に疲れるくらいだ。

 だから「忙しいのに」とはもう言わなくてもいいです。かといって「暇なくせに」とも言われたくはないけどね。