タウンワーク関西の納本式に「ジョブーブを描いている人」というので呼んでくださったので、興味本位にのこのこと大阪梅田阪急インターナショナルホテルまで出かけてまいりました。
これがもうけっこう大規模な会でして、しかもほとんどが若いひとたち。やる気と熱意でむんむんしている。すげえんですよ。
左右の大きなモニタに映し出される紹介画像もたのしげ。会場のカタスミで感心していたところ「おおたきさん、ちょっとスピーチをお願いします」とね。
オーノー。
わたしは人前がなにより苦手で、今日もこっそり偉い方々に名刺を渡してご挨拶をすればいいだろうくらいに思っていたのです。
まあね、そうはいかんわな。
こんなに盛り上がった、こんなに大がかりな会に、わざわざ切符もホテルも押さえて呼んでくださって、名刺交換だけってわけにはね、いかんわな。
わたしも、オトナになる日が来たってわけですよ。
覚悟を決めました。
名前を呼ばれフト見ると例のでっかいモニタに
「ジョブーブの生みの親・イラストレーター 大滝 まみ さん」とかなんとか。
たはははは。泣きそうですわい。壇上に向かいました。
目の前に金屏風。2枚並んで、ぎーらぎーら。金屏風だよおい。
わたしを見つめる会場いっぱいの興味津々の瞳、きーらきーら。
おねがい、そんなに期待のマナザシで見ないで。
晴れがましい。あまりにも、晴れがましい。しかも、この、やる気に満ちたひとたちを前に、金屏風。
わたしはなにをしたらいいのか。
あまりにもハレヤカなその場に、対処に困った超ローテンションのわたしのぼそぼそした声がマイクを通して響きました。
ださい。
脳煮えになって壇上から降りてくると、いろんな人に「ジョブーブ大好きなんです!描いてください!」とペンと紙を渡されました。あ、あ、握手まで。
くらくらくら。
恥ずかしながらわたしは恥ずかしがり屋なのです。恥ずかしがり屋なのが恥ずかしいという、二重構造の恥ずかしがり。人前で絵を描くというのは、わたしの、素の部分をお見せするということです。そ、それは、恥ずかしいじゃありませんか。というわけで、いままでにこういうことが起きたときは基本的にお断りさせていただいてきました。そりゃもう泣きそうになってでも必死で断ってきたのです。
けれども、この目の前の人たちのこのキラキラした表情は。なんか、ほんとにみなさんジョブーブを愛してくれているのが伝わってきます。
この愛にわたしは応えるべきなんじゃないのか。
またしてもオトナになるこの瞬間。
描きました。描かせていただきました。もっと上手に描きたかったけど緊張して線がいまいち伸びません。でもできるだけ可愛く描きました。こころをこめて描きました。
いままでは、かたくなに自分の信条を守ってやってきましたが、そんなもんは通じないこともある。そんなちっちゃなこと言ってるバヤイじゃないこともある。
オトナになった気がしました。マジで。
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