OHTAKI'S MODERN CARTOON

干支というんじゃないけれど の巻

酉年だそうです。
鳥って言うのは実を言うとあんまり好きじゃない。といいますか、あまり興味がなかった。
何故に鳩は常に歩いているのかが気になって目黒不動で1羽の鳩がくつろいでいるときにいったい何分間歩き続けているもんか、そしてそれは何歩になるのか、なんてことを数えたりしたことはありますが、鳩が好きかと言われればたいして好きでもない。雉鳩はカントリージェントルマンってかんじで好感持てますが。

横浜に越してきて鳥も愛せるようになってきました。
まず愛が芽生えたのが庭に来るすずめです。
かわいい。じつに、かわいい。頭の悪そうなその行動、水を浴びるそのつたない動き、一心にパンくずを探すその真剣さ。うーん、かわいい。かわいいなコンニャロー。

次ぎに登場したのがめじろです。小柄なそのフォルム、品のいいちいさな頭、軽快な動き。愛らしい。愛情がこみあげます。

そして燕ね。もう、もう、ビューティフル!目黒に住んでいたときも燕だけは好意を持ってましたがこんなに愛してはいなかったな。横浜は丘陵地で開発できない 斜面部分が多いせいか実によく燕が巣を作ります。春の本牧通りは燕天国です。元町ですら堂々とブティックの軒先に巣をかけている。雛が育って巣の中に入りきれなくなるほどみちみちになってる横で電線に止まって休む親鳥を見るのもクールな燕のうかつな面を見るようで実にたのしい。

大いに見直したのは鴎です。あんなに美しい鳥だとは思ってもいなかった。本当に白いそのなだらかな体つきに胸元のブルーグレーのグラデーション。山下公園に行くのは海を見たいからですが鴎に会うのもけっこう楽しみ。

そして。
そしてそしてそして。

鳶。ジャーン!とんびがくるりと輪を描いた、ホーイのホイ。
最近になって山下公園に鳶が増えています。生態系上、観光上、あれこれ上、いいのかわるいのかは分かりませんが、これがなにしろカッチョいい。空を滑るその羽根の形、水面に急降下して魚を掴むその動線のすばらしさ、描く弧の美しさ、下から見上げたときのあの足の畳み方、無駄がない。というか無駄ですら意味がある。美しいという意味が。なんてね。もうとにかくエレガントです。
何時間でも見つめていられる。
鳥は空を飛べていいなあ、なんてことは一向に思わないけれども、ただとにかく飛ぶその姿がうつくしいすばらしい。

山下公園に散歩に行ってまたしても鳶を長時間眺めながら、フト、死んだら鳥喪もいいなあ、なんてことを思った正月でした。

tulipa@mamioh.com *MAMI OHTAKI*

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