OHTAKI'S MODERN CARTOON

アホウな入院患者の巻
その1・病室編


命に関わるような病気ではないけれど、体調不良の生活が続くとさすがに面倒になる。というわけで1月早々に腹をあけることになりにけり。

うまれて初めての入院でございます。
うまれて初めての手術でございます。

たまんないすね。
怖いのも怖いですし、四方八方にドキドキです。

ともかくまずわたしが心がけたことは「シオシオした患者にならないように」ということです。

病院にお見舞いに行くと、入院している患者さんたちがあまりにもシオシオしているのに愕然としたことはないですか。
見舞う相手はそうじゃなくても、例えば同じ病室のかたたちや廊下ですれ違うかたがたは、猛烈にしおたれていて、せつない。まあね、病気なんですから覇気がないのはアタリマエですが、それにしても出来る限り回避したいと思いました。
病は気から。わたしはこういう足掻きには熱心です。
それにやっぱりちょっとしたイベントですしね。たのしく入院したいし。

まずは身の回りのものを気合いを入れて選びました。
2週間程度の入院ということで必要なものは案外少なかったです。
カトラリーと寝間着とタオルと下着と洗面用具。ガウンにスリッパ。

まず、カトラリー。お箸は、香港の水上レストランJUNBOのお土産、巨大箸です。27センチもあってベージュのプラスチック(たぶん象牙を意識)に赤く「皇宮海鮮舫」なんて文字入り。ニギニギしいです。やや食べにくいけれども、明日は手術という緊張の夕食もこの箸のおかげでどうしようもなくアホくさい気分で済ませることができました。大成功。

コップは普段使ってるマグカップを持っていきました。落としても割れないようなのはなんか気分がサビシクなりそうな気がしたのです。便利かもしれないけどさ、あのカポカポした音はハイキングなんかで使うから楽しいんであってね。ハイビスカスのお茶もいっぱいもっていってお湯を湧かしてはグイグイ飲みました。

おねまき。これは日頃から愛用のクレイジーケンバンドのオリジナル浴衣です。病院の売店でもダサイ菊柄のやつを購入しました。昔の映画のようなきりっとした入院患者を意識したのです。浴衣はいいですよー。汗吸いもいいし乾きもはやい。誰かに「イーネ!」と言ってほしかったのですが「変わった浴衣ね」と怪訝な顔をされることはあっても誰も「イーネ!」とは言ってくれなんだのが心残りではあります。

ガウンは真っ赤なニットのちょうどいいのを持っていたしスリッパも黒サテンに刺繍のチャイナシューズがありました。

あと、きれいな色のストールを2枚とすてきなピンやきれいな髪留め、キラキラした大きな指輪やいいかおりのボディーローションなんかも持ちました。CDはまったりとしたイギリスものやアリアなんかを数枚。手術後は髪が洗えないだろうから頭に被るスカーフとバンダナ、シマシマのくつした。

結局のところ、たいして必要じゃないものばかりたくさんもっていきました。
なんか妙に派手な患者になってしまいましたが、まあ楽しくすごせたのでいいんじゃないでしょうか。

tulipa@mamioh.com *MAMI OHTAKI*

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