OHTAKI'S MODERN CARTOON

ちゅうねんおんなのかかとみち の巻

どうもさいきんちゅうねんおんな、ちゅうねんおんな、とシツコイですが、いまいちばん興味深いのが、じぶんのちゅうねんおんなとしての足場を見付ける過程なので、まあしょうがないと思っていただきたいのです。

一昨年はげしく決心したことがあります。
もうベタ靴は買わない。
うちの靴箱はペタ靴だらけです。コンバース・ビルケン・ダンスク・クラークス・カンペール・エアモックあれこれあれこれ。どれもこれもコッペパンみたなシルエットばかりでそこがまあキャワイイわけで、そういうコッペパンをきれいなラインのワンピースなんかにあわせてはくのがハズしていて気に入っていたのですね。

しかしね。本格的ちゅうねんおんなになってきたわたくしにその組み合わせは、やばいムードになってきまして。
かかとのたたずまいがね、もう、無理。
顔とバランス悪いです。
30代でもたぶん無理な組み合わせだったのでしょうが、なんとなく気合いで履き倒してきてしまった。ヒールのある靴をもってないわけじゃないですが、やっぱりユルイ気持ちが勝つわけですよ。

しかし、これではいかん。
わたしのかかとはもうとっくに高いヒールを履くべき段階にきているのです。
張り切ってすてきなヒールを買いました。高さは10センチです。

はははははは。たかいのなんの。もう、見える風景が違いますから。
きりんね、きりん。アメリカだって見えますぜ。

いやあ5センチヒールくらいなら慣れてますが10センチはねえ。じつは5年ほど前に8センチのを買ってみたのですが、あまりに辛くて仕舞いこんでしまった。しかし、今回はもう負けられませんことよ。

しばらく敷地内で歩く練習を重ねて、先日やっとその靴でお出かけを致しました。生まれたての馬みたいだったかもしれませんが、いいってことよ。転びもせず無事に帰ってきただけでも今の段階では御の字です。

気分を良くして、仕舞ってあった8センチヒールを取り出してみました。
アイヤ!
普通に歩ける!あのころあんなに苦労したのが嘘のよう。楽勝。
10センチを体験したわたしのかかとは8センチなんか屁の河童になっていたのです。すごいねどうも。麻薬中毒者が1度強い薬に手を出すともうグラスなんかちゃんちゃらおかしくって、っていうことになるっていう話を思い出します。

ちゅうねんおんなのかかとは、10センチヒールでももう充分に太刀打ちできる、そんな、いいつらがまえをしているのであります。
相棒。
わたしは、わたしのかかとをそう呼びたい。
 

tulipa@mamioh.com *MAMI OHTAKI*

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